FIAT 500の交換オイルは5W-40 ACEA C3。でもそれってどういう意味?

FIAT 500のメンテナンス

車はいろいろなメンテナンスが必要です。
中でも頻繁に発生するのが「オイル交換」。

今回は、このオイル交換について取り上げてみます。

オイル交換≒エンジンオイル交換

ひとくちにオイルと言っても、自動車にはいろいろなところでオイルが使われています。
しかし、一般にオイル交換といえばエンジンオイル交換のことになります。

なぜなら、エンジンオイルが一番頻繁に交換することになるからです。

エンジンオイルを交換することは、エンジンを長持ちさせるために必要不可欠。
面倒ですが、しっかりと交換しましょう。

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エンジンオイル基礎知識 | オートバックス公式通販サイト

FIAT 500 1.2 の推奨オイル

1.2L FIREエンジンのFIAT 500の交換オイルは、SELENIA PURE K 5W-40というものが推奨されています。

このオイルの性能は、以下のようになります。

SAE 5W-40 化学合成油、ACEA C3、 API SM

はじめてみた時は、なんだこの謎の文字列、、、と思いました。

オイルの粘度 SAE 5W-40

"SAE 5W-40" がオイルの粘度を表す記号で、Castrol社による

5W-40の場合、外気気温が低いときでも5の粘度と同等レベルの柔らかさを持ち、正常エンジン温度に到達したとき40の粘度と同等の粘着性を持つことを意味します。

ということだそうです。

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エンジンオイルについて – 出張オイル交換専門店 ジャパンピットサービス

数字は大きいほど粘度が高くエンジン保護性能は高いが省エネ性に劣ります。
その逆で小さいほど粘度が低く省エネだけどエンジン保護性能が低いということになります。

日本メーカーの普通の自動車では5W-20とか粘度が低いオイルが使われることが多く、5W-40といった高粘度オイルはスポーツカーにつかうそうです。

FIAT 500の5W-40というのは、ポルシェ911でも同じオイルを使うみたいですね。

私より上の世代の人ではヨーロッパ車は故障は多いけど修理し続ければ10万kmは余裕で走るね、エンジンは日本車よりも頑丈だよ!という人がいます。

エンジンの頑丈さもそうですが、大衆車でもエンジンが長持ちするようなオイルを使う文化も影響しているのかもしれないですね。

オイルの作り方 化学合成油

"化学合成油" はオイルの種類で、"化学合成油"が一番いいやつで"鉱物油"が一番安いやつ。間に"部分合成油"があります。

鉱物油は、不純物こそ取り除いていますが基本は自然の油。
というわけで、酸化しやすく劣化が早いそうです。

グレード

エンジンオイルの総合的な性能を評価する、「グレード」というものがあります。

このグレードは粘度のように物理量ではないので、国や地域ごとにいろいろなグレードが定められています。

FIATブランドを持つFCA(今はステランティス)はイタリアのFIATとアメリカのクライスラーの二本柱。
というわけでかFIAT 500のオイルはヨーロッパとアメリカの規格が使われています。

ヨーロッパのグレード ACEA C3

"ACEA C3"というのは、ヨーロッパの自動車メーカーだけが使っているACEAという規格のC3というものです。

アルファベットのCが「排ガス後処理装置付き乗用車向け」を意味しており、「乗用車向け」のA/Bより高いオイルになります。

C3はCの中ではグレードが低めであることを表します。

要するに、「上の下」です。

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ACEA Specification? This is how it works!

アメリカ基準のグレード API SM

"API SM" というのは、アメリカ石油協会が定める、API規格のSMグレードということを表します。

このAPI規格というのはちょっと特殊です。
あるグレードよりも全体的に良くなったグレードを「次」のグレードというふうに定めています。

例えば、FIAT 500の求めるSM規格の定義を使って、

・省燃費性能はSM規格対比0.5%以上の改善
・デポジットの発生をSM規格対比14%以上改善
・触媒に悪影響を与えるリンの蒸発を20%までに抑制
API規格 – Wikipedia

といった具合に、次のグレードSNが定義されています。

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API Specification? This is how it works!

まとめ:FIAT 500のオイルは高い!けど

総合すると、日本車と比べてしまうと「大衆車の割には高いオイルを要求する」ということになります笑。

ヨーロッパ車がみんなハイオクガソリンということは有名です。
しかし、これは決して高級車だからではありません。

実は日本の「レギュラーガソリン」に相当するオクタン価の低いガソリンはヨーロッパでは売られていないのです。

トルコでレンタカーを借りたことがありますが、このときもスタンドではガソリン・軽油の2択しかありませんでした。

なので、どんな安い車でも日本でいうハイオクガソリンを給油する前提で設計されているのです。

日本の車づくりはランニングコストを下げる代わりに新しいものにどんどん乗り換えてもらおうとするもの。

ヨーロッパの車づくりといメンテナンスにお金はかかるけど長く使い続けてもらおうとするもの。

使うオイルやガソリンから、車づくりに対する文化の違いが垣間見える気がしますね。

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